地球の内部構造と地震波(地殻・マントル・核と屈折)
震源の位置と波の種類(P / S)を選ぶと、層境界で屈折・反射しながら地球内部を進む地震波の経路と「影帯(シャドーゾーン)」が描かれます。
波の種類
—
外核(液体)を
—
直接波が届かない角度域(影帯)
—
影帯から推定される境界
—
波の種類
90°
35°
地球の層(半径は実スケール比)
外核は液体なので、ねじれで伝わるS波は通れません。
一方P波は液体も通りますが、外核に入るとき速度が急に下がって大きく屈折し、地表の一部に直接届かない影帯ができます。
地球の断面(中心を通る大円)と地震波の経路
P波の経路
S波の経路
震源(★)
影帯(直接波が届かない地表)
スネルの法則: sin θ₁ / V₁ = sin θ₂ / V₂ (境界で速度が変わると経路が曲がる)
地球の内部は直接見えませんが、地震波がどこに届き・どこに届かないか(影帯)を世界中の観測点で調べることで、層構造が推定できました。
波は速度の違う層の境界で屈折(スネルの法則)し、一部は反射します。
特に深さ約2900 kmのマントルと外核の境界(CMB)では速度が急に下がり、P波は大きく曲げられて
震央距離103°〜143°のP波影帯が生まれます。さらにS波は液体の外核を通れないため、
103°より遠い側全体がS波の影帯になります。この「届かなさ」こそ、外核が液体であることの動かぬ証拠です。
いま何が起きている?
ここがポイント
- 境界で屈折・反射する ── 速度が違う層の境界で、波はスネルの法則
sinθ₁/V₁ = sinθ₂/V₂に従って曲がり、一部は反射する。だから経路は折れ線になる。 - P波の影帯は 103°〜143° ── CMBで速度が急減してP波が核側へ大きく屈折するため、この帯にだけ直接P波が届かない。影帯の縁が外核の存在を示す。
- S波の影帯は 103°より遠い側すべて ── 液体の外核はS波(ねじれ波)を伝えない。S波が届く範囲が狭いことが「外核は液体」の証拠になった。
- 届かない場所が手がかり ── 波が「来た」だけでなく「来なかった」場所(影帯)を地図にすると、目に見えない核の大きさや状態が逆算できる。