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立体の切断と断面積の比 S:U

駒場東邦中学校(2021年度)の立体切断問題を、等角投影の図解で再現する

🧊 問題(駒場東邦中学校 2021年度)

同じ大きさの立方体 5 個を図のように組み合わせた立体があります。点 L, M, N, I, J, K は、それぞれ辺を 1:3 に分ける点です。 3 点 I, J, K を結んでできる三角形の面積を S、 3 点 L, M, N を通る平面で切った切り口の面積を U とします。 このとき S:U を求めなさい。
ヒント: 三角形 IJK と平面 LMN は平行です。だから2つの切り口は相似な図形で構成され、面積は整数の比で表せます。 まず S を「①(=1)」として、U がその何倍になるかを下のパネルで分解して数えてみましょう。
⬇ 下にスクロールして等角投影の図解と解説を見ていきましょう
ステップ 1

立体の形と6つの点を確認する

立体の組み立て方
下段は立方体を平らに 2×2 に4個 並べたスラブ(平板)。その後ろ寄りの上に 立方体を1個 乗せて、合計 5個 です。
各辺を 1:3 に分ける点のうち、頂点に近い側の点に L, M, N, I, J, K の名前が付いています。
S:三角形 IJK 22(青) 22(桃) 9(緑) 9(黄)
【ボタンで切り替え】 「切り口 S」は上段の立方体の角を小さく切り落とす三角形、「切り口 U」は平面 LMN が立体全体を大きく貫く多角形です。 三角形 IJK と平面 LMN は平行なので、U は S と相似な三角形・六角形のタイルに分けて数えられます。
ステップ 2

切り口 S は「角を切る小さな三角形」

3点 I, J, K は、上段の立方体の1つの頂点に集まる3辺の上にある、頂点に近い側の 1:3 点です。 この3点を結ぶと、立方体の角を小さく切り落とす三角形ができます。これが切り口 S です。
以降はこの三角形 IJK の面積を ①(= 1) という単位にして、U の大きさを測ります。
立方体の1辺を 4 とすると、I, J, K は頂点から 1 の所にある点。
三角形 IJK は「1辺の長さがどれも √2 の正三角形」で、これを面積の単位 S = ①(=1) とおきます。
ステップ 3

切り口 U を 4 つのタイルに分解する

平面 LMN は三角形 IJK と平行なまま、立体全体(上段の立方体+下段スラブ)を貫きます。 その切り口 U は、S と相似な図形だけでできた次の 4つのタイルに分かれます(公式解説の分解図の再現)。
各タイルの面積(単位は S = ①)
22(青)25 − 1×3 … 1辺が 5 の三角形(面積 25)から、角の 1 の三角形を 3つ除いた六角形
22(桃)25 − 1×3 … 同じ形がもう1つ
9(緑) = 1辺が 3 の三角形(面積 3×3 = 9
9(黄) = 1辺が 3 の三角形(面積 3×3 = 9
合計 U = 22 + 22 + 9 + 9 = 62
※ 三角形の面積が「1辺の2乗」になる理由:S, U のタイルはすべて同じ平面に平行な相似形なので、 1辺が n 倍になると面積は 倍。1辺 1 の三角形を 1 とすれば、1辺 5 は 25、1辺 3 は 9 です。
ステップ 4

S : U を求める

S = 1 / U = 22 + 22 + 9 + 9 = 62
よって S : U = 1 : 62
座標で確かめる(立方体の1辺を 4 とした座標)
切り口図形面積(S=①)
S三角形 IJK(上段の角)1
U:上段の立方体六角形(25−1×3)22
U:下段スラブ右奥六角形(25−1×3)22
U:下段スラブ手前三角形(1辺3)9
U:下段スラブ左奥三角形(1辺3)9
合計 U62

立体切断のポイント

  • 平行な切り口は相似:三角形 IJK と平面 LMN は平行なので、切り口は同じ向きの三角形・六角形だけで構成され、面積を整数比で比べられます。
  • 三角形の面積は「1辺の2乗」で数える:1辺1の三角形を①とすると、1辺5は25、1辺3は9。角を切る六角形は「25 − 1×3 = 22」。
  • 切り口は立方体ごとに分けて足す:U は5つの立方体のうち4つにまたがり、22+22+9+9=62 になります。
  • 答え:S = 1、U = 62 なので S : U = 1 : 62