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水槽の中の 2 つのおもり — 水位グラフの折れ点
渋谷教育学園幕張中 2024年 第3問 をステップごとに動かして紐解く
問題(渋谷教育学園幕張中 2024年 第3問)
高さ 30cm の空の直方体容器 C の底に、円柱形のおもり A と B を置きます。
2 つのおもりは体積が等しく、A の高さは B の高さの 3 倍です (A は細く高い/B は太く低い)。
この容器へ上から一定の割合で水を注ぎます。下のグラフは、注ぎ始めてからの 経過時間(秒)と水面の高さ(cm)の関係です。
2 つのおもりは体積が等しく、A の高さは B の高さの 3 倍です (A は細く高い/B は太く低い)。
この容器へ上から一定の割合で水を注ぎます。下のグラフは、注ぎ始めてからの 経過時間(秒)と水面の高さ(cm)の関係です。
グラフから読み取れること:
・グラフは 2 か所で折れ曲がり、折れ点は 12 秒 と 48 秒 にある。
・水を入れ始めて 60 秒 でちょうど満水(水面の高さ 30cm)になる。
・グラフの折れ点の高さは、イ(おもり B の高さ)と ア(おもり A の高さ)。
・グラフは 2 か所で折れ曲がり、折れ点は 12 秒 と 48 秒 にある。
・水を入れ始めて 60 秒 でちょうど満水(水面の高さ 30cm)になる。
・グラフの折れ点の高さは、イ(おもり B の高さ)と ア(おもり A の高さ)。
(1)容器 C の底面積は、おもり A の底面積の何倍ですか。
倍
(2)グラフの空欄 ア・イ に当てはまる数を答えなさい(単位は cm)。
ア=
/ イ=
↓ 下にスクロールして解説とシミュレーションを見ていきましょう
ステップ 1
水槽とおもりの構造を理解する
スライダーを動かすと、断面図(左)に水位がリアルタイムで反映されます。
おもり A(細く高い・灰色) と おもり B(太く低い・濃灰色) が底に置かれており、 水はおもりのない隙間にしか入れません。
2 つのおもりは体積が等しく、A の高さは B の高さの 3 倍なので、 底面積の比は A : B = 1 : 3(高さの逆比)になります。
おもり A(細く高い・灰色) と おもり B(太く低い・濃灰色) が底に置かれており、 水はおもりのない隙間にしか入れません。
2 つのおもりは体積が等しく、A の高さは B の高さの 3 倍なので、 底面積の比は A : B = 1 : 3(高さの逆比)になります。
ポイント:水の入る断面積(有効断面積)とは?
水が実際に入れる断面積 =「容器 C の底面積」−「水面と交わっているおもりの断面積の合計」
同じ流量でも、この断面積が小さいほど水位は速く上がります。
水が実際に入れる断面積 =「容器 C の底面積」−「水面と交わっているおもりの断面積の合計」
同じ流量でも、この断面積が小さいほど水位は速く上がります。
水
おもり A(細く高い・底面 1)
おもり B(太く低い・底面 3)
0.0 秒
スライダーで時間 0〜60 秒を操作できます
ステップ 2
グラフの折れ点とフェーズの関係
水位-時間グラフは 3 つのフェーズに分かれ、それぞれ傾きが異なります。
折れ点①(12 秒)で背の低いおもり B が水中に沈み(水位 = イ)、 折れ点②(48 秒)で背の高いおもり A も沈みます(水位 = ア)。
水の入る断面積が大きいフェーズほど、グラフの傾きはゆるやかになります。
折れ点①(12 秒)で背の低いおもり B が水中に沈み(水位 = イ)、 折れ点②(48 秒)で背の高いおもり A も沈みます(水位 = ア)。
水の入る断面積が大きいフェーズほど、グラフの傾きはゆるやかになります。
| フェーズ | 時間 | 水位 | 水の入る断面積(容器の底面積を 10 とした比) | 傾き |
|---|---|---|---|---|
| フェーズ 1 | 0 〜 12 秒 | 0 〜 イ(25/3 ≒ 8.33cm) | 10 − 1 − 3 = 6(A も B も突き出る) | 最も急 |
| フェーズ 2 | 12 〜 48 秒 | イ 〜 ア(25cm) | 10 − 1 = 9(B は水没・A だけ突き出る) | 中くらい |
| フェーズ 3 | 48 〜 60 秒 | ア 〜 30cm | 10(A も B も水没) | 最もゆるい |
フェーズ 1(傾き急:断面積 6)
フェーズ 2(傾き中:断面積 9)
フェーズ 3(傾き緩:断面積 10)
0.0 秒
ステップ 3
循環しない解き方 — 「時間の比 = 水の体積の比」で解く
水は一定の割合で入るので、各フェーズの所要時間は、そのフェーズで入った水の体積に比例します。
折れ点が 12 秒・48 秒・60 秒なので、3 フェーズの時間の比は
12 : (48 − 12) : (60 − 48) = 12 : 36 : 12 = 1 : 3 : 1 です。
折れ点が 12 秒・48 秒・60 秒なので、3 フェーズの時間の比は
12 : (48 − 12) : (60 − 48) = 12 : 36 : 12 = 1 : 3 : 1 です。
① 容器の底面積を求める(問 1)
容器 C の底面積を c、A の底面積を 1、B の底面積を 3 とおく。B の高さを イ とすると、A の高さ = ア = 3 × イ。
各フェーズで入る水の体積は
・フェーズ 1 = (c − 4) × イ / フェーズ 2 = (c − 1) × (ア − イ) = (c − 1) × 2イ
時間の比 フェーズ1 : フェーズ2 = 1 : 3 なので 3 ×(c − 4)× イ = (c − 1) × 2イ
→ 3(c − 4) = 2(c − 1) → 3c − 12 = 2c − 2 → c = 10。
よって容器 C の底面積は A の底面積の 10 倍。
容器 C の底面積を c、A の底面積を 1、B の底面積を 3 とおく。B の高さを イ とすると、A の高さ = ア = 3 × イ。
各フェーズで入る水の体積は
・フェーズ 1 = (c − 4) × イ / フェーズ 2 = (c − 1) × (ア − イ) = (c − 1) × 2イ
時間の比 フェーズ1 : フェーズ2 = 1 : 3 なので 3 ×(c − 4)× イ = (c − 1) × 2イ
→ 3(c − 4) = 2(c − 1) → 3c − 12 = 2c − 2 → c = 10。
よって容器 C の底面積は A の底面積の 10 倍。
② 折れ点の高さ ア・イ を求める(問 2)
時間の比 フェーズ1 : フェーズ3 = 1 : 1 なので(c = 10 を使って)
(10 − 4) × イ = 10 ×(30 − ア)。ここで ア = 3イ だから
6 × イ = 10 ×(30 − 3イ)→ 6イ = 300 − 30イ → 36イ = 300 → イ = 25/3 = 8 と 1/3 cm。
ア = 3 × イ = 3 × 25/3 = ア = 25 cm。
時間の比 フェーズ1 : フェーズ3 = 1 : 1 なので(c = 10 を使って)
(10 − 4) × イ = 10 ×(30 − ア)。ここで ア = 3イ だから
6 × イ = 10 ×(30 − 3イ)→ 6イ = 300 − 30イ → 36イ = 300 → イ = 25/3 = 8 と 1/3 cm。
ア = 3 × イ = 3 × 25/3 = ア = 25 cm。
傾きの確認(断面積が大きいほどゆるい)
・フェーズ 1:水位 25/3 cm 上がるのに 12 秒 → 傾き = (25/3) ÷ 12 = 25/36 ≒ 0.69 cm/秒(断面積 6・最も急)
・フェーズ 2:水位 50/3 cm 上がるのに 36 秒 → 傾き = (50/3) ÷ 36 = ≒ 0.46 cm/秒(断面積 9)
・フェーズ 3:水位 5 cm 上がるのに 12 秒 → 傾き = 5 ÷ 12 = ≒ 0.42 cm/秒(断面積 10・最もゆるい)
・フェーズ 1:水位 25/3 cm 上がるのに 12 秒 → 傾き = (25/3) ÷ 12 = 25/36 ≒ 0.69 cm/秒(断面積 6・最も急)
・フェーズ 2:水位 50/3 cm 上がるのに 36 秒 → 傾き = (50/3) ÷ 36 = ≒ 0.46 cm/秒(断面積 9)
・フェーズ 3:水位 5 cm 上がるのに 12 秒 → 傾き = 5 ÷ 12 = ≒ 0.42 cm/秒(断面積 10・最もゆるい)
フェーズ 1 — 断面積 6
フェーズ 2 — 断面積 9
フェーズ 3 — 断面積 10
0.0 秒
算数解法のポイント
- 体積が等しく高さの比が A : B = 3 : 1 なら、底面積の比は逆比で A : B = 1 : 3。
- 水位-時間グラフの傾きは「流量 ÷ 水の入る断面積」。断面積が小さいほど傾きが急。フェーズ1(6) > フェーズ2(9) > フェーズ3(10) の順でゆるくなる。
- 一定の割合で水を入れるとき、各フェーズの所要時間はその区間の水の体積に比例する。折れ点 12・48・60 秒 → 時間の比 1 : 3 : 1。
- 問(1):フェーズ1 : フェーズ2 = 1 : 3 から 3(c−4) = 2(c−1) を解いて c = 10 倍。
- 問(2):フェーズ1 : フェーズ3 = 1 : 1 から 36イ = 300 → イ = 25/3 cm、ア = 3イ = 25 cm。
- ※ 底面積は比だけで決まる。ここでは容器 C = 10、A = 1、B = 3(比に矛盾しない例の値)として可視化している。