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段付き水そうの水位グラフ

山脇学園中学校(2021年度)の過去問をステップごとに動かして紐解く

🪣 問題(山脇学園 2021)

段付きの水そうがあります。下段は底面が 1 辺 30cm の正方形で高さ 20cm、上段は底面が縦 50cm・横 30cm の長方形で高さ 30cm です。この水そうに毎分 3600cm³ で給水を始めましたが、開始 10 分後に高さ 20cm の位置の栓をうっかり開けてしまいました。その後も同じ割合で入れ続けたところ、開始から 22 分後に満水になりました。

(1) 栓からは毎分何 cm³ の水が出ていましたか。
cm³ / 分
⬇ 下にスクロールして解説とシミュレーションを見ていきましょう
ステップ 1

水位の変化をグラフで観察する

水そうの構造を整理する
  • 下段(高さ 0〜20 cm):底面 30×30 = 900 cm² / 容積 18,000 cm³
  • 上段(高さ 20〜50 cm):底面 50×30 = 1,500 cm² / 容積 45,000 cm³
  • 注水速度:3,600 cm³/分(一定)
【フェーズ1(0〜5分):下段を満たす】
下段を満たすには 18,000 cm³ 必要です。3,600 cm³/分で注水すると、18,000 ÷ 3,600 = 5分で高さ20cmに到達します。水位の上昇速度は 3,600 ÷ 900 = 4 cm/分

【フェーズ2(5〜10分):上段に入り始める(栓なし)】
上段の底面積は1,500 cm²。上昇速度は 3,600 ÷ 1,500 = 2.4 cm/分。10分時点の水位は 20 + 5×2.4 = 32 cm

【フェーズ3(10〜22分):栓を開けて注水を続ける】
10分時点(水位32cm)から栓が開き、排水が始まります。22分(12分後)に水位50cmに達してちょうどいっぱいになります。スライダーを動かして水位グラフを確認してください。
0.0 分
※スライダーを動かして水位の変化を確認できます
ステップ 2

栓から流れ出る量を逆算する

【フェーズ3の情報から排水量を求める】
フェーズ3では上段(底面積1,500 cm²)を高さ32cmから50cmまで満たします。
必要な水量:1,500 × (50 − 32) = 1,500 × 18 = 27,000 cm³
かかった時間:22 − 10 = 12分

この12分間で実際に水そうに溜まった水の量が27,000 cm³ですから、
正味の流入量(注水 − 排水):27,000 ÷ 12 = 2,250 cm³/分
注水量は3,600 cm³/分なので、
排水量:3,600 − 2,250 = 1,350 cm³/分 ← 答え

算数解法のポイント

  • 断面積が変わると水位の上昇速度も変わる:下段(900 cm²)と上段(1,500 cm²)では同じ注水量でも水位の上がり方が違います。グラフの傾きが変化する点が「段の切れ目(高さ20cm)」と「栓を開けた瞬間(10分)」です。
  • 逆算の発想:フェーズ3で「どれだけ溜まったか」が分かれば、注水量との差が排水量です。複雑に見える問題も「溜まった量 = 注水量 − 排水量」という一本の式で解けます。
  • グラフの傾き = 流量 ÷ 底面積:水位グラフの傾きは(正味流入量)÷(底面積)に等しくなります。傾きの変化から底面積や流量を読み取る練習をするとこの種の問題に強くなれます。