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仕切りとおもりのある水そうの水位グラフ
神戸女学院中学部(2024年度 第5問)の過去問を、断面図とグラフを動かして紐解く
問題(神戸女学院中学部 2024年度 第5問)
深さ 50cm の直方体の水そうが、底に立てた高さ20cmの仕切り板で左右の P・Q に二等分されています。P 側の底には高さ15cmの直方体のおもり(体積は水そう全体の1/25)がすき間なく置かれています。蛇口 A は P 側へ、蛇口 B は Q 側へ、それぞれ上から一定の割合で同時に給水します。下のグラフはP側の水面の高さと時間(秒)の関係です。
グラフから読み取れること:
・P側の水面は 0秒→105秒 でゆるやかに上がり、105秒で急に傾きが増す(折れ点)。
・水面が おもりの上面(15cm)、つぎに 仕切りの高さ(ア cm) を越えるたびに傾きが変わる。
・P側が満水(50cm)になるのは 360秒。
・P側の水面は 0秒→105秒 でゆるやかに上がり、105秒で急に傾きが増す(折れ点)。
・水面が おもりの上面(15cm)、つぎに 仕切りの高さ(ア cm) を越えるたびに傾きが変わる。
・P側が満水(50cm)になるのは 360秒。
(1) 蛇口Aと蛇口Bの給水量の比 A : B を求めなさい。
(2) おもりの底面積と、水そう全体の底面積の比を求めなさい。
(3) グラフの空らん ア・イ にあてはまる数を求めなさい。
ア=仕切り板の高さ(cm)、イ=P側の水面がアの高さに達する時刻(秒)。
↓ 下にスクロールして、断面図とグラフを動かしながら解いていきましょう
ステップ 1
断面図とグラフを連動させて観察する
水位グラフの傾き=「流量 ÷ 水が入る断面積」
P側の水面の上がり方は、その瞬間「いくつの蛇口から水が入っているか(流量)」と「水が広がれる面積(有効断面積)」で決まります。
おもり・おもりの上面(15cm)・仕切りの高さ(20cm)を境に、この2つが切りかわるたびにグラフが折れます。
P側の水面の上がり方は、その瞬間「いくつの蛇口から水が入っているか(流量)」と「水が広がれる面積(有効断面積)」で決まります。
おもり・おもりの上面(15cm)・仕切りの高さ(20cm)を境に、この2つが切りかわるたびにグラフが折れます。
スライダー(または再生)で時間 0〜360秒を動かすと、左の断面図でP側(青・おもりあり)とQ側(橙)の水位が上がり、右のグラフ上の点が連動して動きます。
とくに 105秒 でQ側が仕切り(20cm)を越え、Q→Pへ越流してP側の傾きが急になる様子に注目してください。
とくに 105秒 でQ側が仕切り(20cm)を越え、Q→Pへ越流してP側の傾きが急になる様子に注目してください。
0 秒
※断面図のP側水位と、右グラフ上の点・折れ点が連動します
P側の水面が通る4つの区間(グラフの折れ点):
- 0〜105秒:Aだけがおもりの脇(断面 S−W)へ注水 … ゆるい傾き。終点の高さ ≒ 10.9cm。
- 105〜116.25秒:Q側が越流しA+Bを受ける(まだおもりの脇 S−W) … 傾きが3.5倍に急増。15cmで折れる。
- 116.25〜135秒:水面がおもりの上面を越え断面が S に広がる(A+B) … 中くらいの傾き。20cmで折れる。
- 135〜360秒:仕切りの高さを越えP・Qがつながり断面 2S(A+B) … 最もゆるい傾き。360秒で満水。
ステップ 2
(1) 折れ点の傾き比から A : B を求める
P側のグラフは 105秒で傾きが急に増します。このとき水面はまだ おもりの上面(15cm)に届いていないので、断面積(S−W)は変わっていません。断面が同じなのに上がり方が速くなった=入ってくる水の量が増えた、つまり Q側が仕切り(20cm)を越えてP側へ流れ込み始めた瞬間です。
同じ断面積で比べているので、傾きの比=流量の比になります。
折れ点の後の傾き ÷ 前の傾き = (A+B) ÷ A = 3.5
よって A+B = 3.5×A、すなわち B = 2.5×A。整数の比になおして:
A : B = 1 : 2.5 = 2 : 5 ← 答え(1)
(確認:Q側はおもりが無く断面 S。Bだけで105秒に仕切り20cmへ達するので B×105 = S×20。Aは105秒でP側を約10.9cmまで上げ A×105 = (S−W)×10.9…。どちらの見方でも A : B = 2 : 5 になります。)
同じ断面積で比べているので、傾きの比=流量の比になります。
折れ点の後の傾き ÷ 前の傾き = (A+B) ÷ A = 3.5
よって A+B = 3.5×A、すなわち B = 2.5×A。整数の比になおして:
A : B = 1 : 2.5 = 2 : 5 ← 答え(1)
(確認:Q側はおもりが無く断面 S。Bだけで105秒に仕切り20cmへ達するので B×105 = S×20。Aは105秒でP側を約10.9cmまで上げ A×105 = (S−W)×10.9…。どちらの見方でも A : B = 2 : 5 になります。)
0 秒
※P側(青)とQ側(橙)の水位グラフを重ねて確認できます
ステップ 3
(2) 体積と高さからおもりの底面積比を求める
この比は 傾きを使わず、体積の条件と高さだけで求められます((1)とは独立した求め方です)。
底面積 = 体積 ÷ 高さ を使います。
・おもりの体積 : 水そう全体の容積 = 1 : 25(問題文より)
・おもりの高さ : 水そうの深さ = 15 : 50 = 3 : 10
それぞれ「体積 ÷ 高さ」で底面積の比をつくると:
おもりの底面積 : 全体の底面積 = (1÷3) : (25÷10) = 1/3 : 5/2
両方を6倍して整数になおすと:
= 2 : 15 ← 答え(2)
(検算:おもりの底面積を2、全体を15とすると、体積比は 2×15 : 15×50 = 30 : 750 = 1 : 25。たしかに問題文と一致します。)
底面積 = 体積 ÷ 高さ を使います。
・おもりの体積 : 水そう全体の容積 = 1 : 25(問題文より)
・おもりの高さ : 水そうの深さ = 15 : 50 = 3 : 10
それぞれ「体積 ÷ 高さ」で底面積の比をつくると:
おもりの底面積 : 全体の底面積 = (1÷3) : (25÷10) = 1/3 : 5/2
両方を6倍して整数になおすと:
= 2 : 15 ← 答え(2)
(検算:おもりの底面積を2、全体を15とすると、体積比は 2×15 : 15×50 = 30 : 750 = 1 : 25。たしかに問題文と一致します。)
ステップ 4
(3) 空らん ア・イ を読み取る
ア=仕切り板の高さ。P・Qが仕切りの上でつながり断面が 2S に広がる高さで、グラフの3つめの折れ点にあたります。問題の設定どおり ア = 20(cm)。
イ=P側の水面がアの高さ(20cm)に達する時刻。これは「おもりの上面15cm→仕切り20cm」を A+B で埋め終える時刻、つまり3区間目の終わりです。
断面 S=26.25((1)の確認どおり Q側で B×105=S×20 → S=525÷20=26.25)、A+B=7。15cm→20cm の 5cm を埋める時間 = S×5 ÷ (A+B) = 26.25×5 ÷ 7 = 18.75
この区間は 116.25秒に始まり18.75秒かかるので:
イ = 116.25 + 18.75 = 135(秒)
下のグラフで ア=20 の水平線と イ=135 の縦線が、ちょうど折れ点で交わることを確認できます。
イ=P側の水面がアの高さ(20cm)に達する時刻。これは「おもりの上面15cm→仕切り20cm」を A+B で埋め終える時刻、つまり3区間目の終わりです。
断面 S=26.25((1)の確認どおり Q側で B×105=S×20 → S=525÷20=26.25)、A+B=7。15cm→20cm の 5cm を埋める時間 = S×5 ÷ (A+B) = 26.25×5 ÷ 7 = 18.75
この区間は 116.25秒に始まり18.75秒かかるので:
イ = 116.25 + 18.75 = 135(秒)
下のグラフで ア=20 の水平線と イ=135 の縦線が、ちょうど折れ点で交わることを確認できます。
算数解法のポイント
- 傾きが変わる理由は2種類:「流量が変わる」(105秒の越流=Q→P)か「断面積が変わる」(おもりの上面15cm、仕切り20cm)。折れ点ごとにどちらが起きたかを見分けるのがこの問題の核心です。
- 同じ断面積どうしなら傾き比=流量比:105秒前後は断面 S−W のまま変わらないので、傾きの比 (A+B)/A=3.5 がそのまま A:B=2:5 を与えます((1))。
- 底面積=体積÷高さ:体積比 1:25 と高さ比 3:10 だけから、おもり:全体=(1÷3):(25÷10)=2:15 が独立に出せます((2))。傾きを使う必要はありません。
- 区間ごとに時間を積み上げる:各区間の「埋める高さ÷上昇速度」を足していくと、折れ点の時刻 105 → 116.25 → 135 → 満水360 が順に求まり、イ=135 が確定します((3))。