ランクと核:つぶれる方向
行列 A = [[a, b], [c, d]] が平面をどう変形するか。特異なときは平面全体が直線や点に「つぶれ」、どの入力が 0 に飛ぶか=核が見えます。
2×2 行列 A の成分(左列が e₁=(1,0) の行き先、右列が e₂=(0,1) の行き先)
1.4
0.7
-0.6
1.1
det A(拡大率・符号)
—
ランク(像の次元)
—
核の次元(nullity)
—
像(出力の形)
—
入力平面(変形前)— v をドラッグできます
出力平面(A で変形後)— つぶれた像と Av
行列
つぶれると、ある方向の入力はすべて原点
ランク = 像(出力)の次元、核の次元 = つぶれた方向の数で、つねに
A は平面の各点 v を Av へ動かす「変換」です。普通は面積が拡大・縮小されるだけ(フルランク)ですが、
det A = ad − bc = 0 になると平面全体が直線(rank 1)や点(rank 0)につぶれます。つぶれると、ある方向の入力はすべて原点
0 に飛びます。この「0 に飛ぶ入力ベクトルの集まり」が核(kernel / null space)です。ランク = 像(出力)の次元、核の次元 = つぶれた方向の数で、つねに
ランク + 核の次元 = 2(次元定理)が成り立ちます。
いま何が起きている?
ここがポイント
- det A = 0 ── このとき平面はつぶれ、行列は「特異」になる(逆行列を持たない)。
- ランク=像の次元 ── 出力が平面なら2、直線なら1、点なら0。つぶれた分だけランクが下がる。
- 核=0 に飛ぶ入力の集まり ── 核の中のベクトルは A をかけると消える。核の次元が「つぶれた方向の数」。
- 次元定理 rank + nullity = 2 ── 入力の次元(2)は、つぶれずに残る分(rank)と消える分(nullity)に必ず分かれる。